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2009年2月

働くおじさん・・・もとい、お兄さん、働くお姉さん、こんにちは

 先日、地元武蔵野、第○小学校の六年生の生徒さんが、「職場訪問」で、「さんしょう太夫」の稽古場にいらっしゃいました。

代表の、女の子が、自己紹介と、訪問の目的を、述べました。「働く、とはどういうことか学ぶために、職場を訪ねて見学させていただいています・・・」。堂々たるあいさつです。

稽古場で働いていた大人・佐之育、少々照れぎみ。・・・こういう澄んだ瞳と、まっすぐな言葉に弱いのですよ。よごれっちまった大人は・・・。折しも外は、雪。汚れっちまった悲しみに、今日も小雪が降りかかっています。(中原中也の詩、だったかしらん)。

ともあれ、稽古場の片隅に、ちょこなんと座った子供たちは、『山に、芝刈りに出たあんじゅが、弟・づし王に、「逃げて、都へ上れ!」と説く場』に、静かに見入っておりました。そして、ノートをとると、帰って行きました。

一般的な、「働いている」感とは、かなりかけ離れた職場で、職場見学向きだったのかどうかはよくわかりませぬが、「こういう仕事もある」、ということを、子供たちが憶えていてくれたら、うれしいです。

そして、こそっと教えてあげたいです。「大人になると、けっこう楽しいよ」って。

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銘々の命名

 友人が四人ほど、近々、パパママにならんとしております。

《生まれるまで、性別を聞かないことにする派》、《きいておいて名前を練り上げる派》・・・様々のようです。

歌舞伎をこよなく愛する青年、K氏は、聞かない派だそうです。名前は、男の子だったら「太郎」のつく名前、女の子だったら「子」のつく名前にするそうです。

「横文字だかなんだかわからないような名前は信じられない!」と豪語してはばからぬ氏ですから、てっきり「宗五郎」とか、「義経」(女なら巴・ともえ)とかつけるのかと思っていたら、存外、常識的な命名になりそうです。よかったね、ベイビー!

以下、先日の会話

佐之育:「で、もう決めたの?名前」

K氏:「とりあえず、太郎のつく名前か、子、のつく名前にするつもりですよ」

佐之育:「ううむ、御時世柄、ただの《太郎》は何だからねぇ、じゃ、りんたろう(イメージ、森林太郎=森鴎外)は?」

K氏:「えええーっ、それ、第一候補なんですけど、この間も友達に【リンタロウは?】って言われましたよ!」

佐之育:「じゃ、それにしときなよ(無責任)。」

K氏:「でも僕の名字が○林だから、林太郎にすると、『りんりんたろう』になっちゃいますよ。

佐之育:「勇気凛凛って感じで悪くないけど、ちょっと、なんだねぇ・・・じゃ、きりんの「麟」のつもり?・・・あ、でも画数が多すぎるねぇ、試験の時、不利だよ。」

・・・こうして命名談義は、果てしなく続いたのでした。

ちなみに、以前、同学年に、TA・I・YA君(字は、失念いたしまして失礼をいたします)という子がおりました。良い名です。そして彼の苗字は、I・SHI・BA・S○でした。

某、有名(自転車)メーカーとは、縁もゆかりもなかったそうです。なんでも、この名前ならば、どんなに不景気でも、某有名メーカー採用は間違いなかろう、という親心(本人談)からの命名だったそうです。

TAIYA君が、その後、どのような仕事につかれたのかは、知るすべもありませんが、きっと今日も、自分の名前ネタで、まわりを和ませてくれていることでしょう。

生まれてくるベイビーたちに幸多からんことを願って・・・

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がやがやわいわい、大変だ〜

 お芝居(特に時代劇)というものは、天変地異、ケンカ、行き倒れ、その他、災難によって、ストーリーがぐぐっと動くことが多いです。

天変地異なぞは、舞台上でリアルにやると、えらいことになる割に、さほど効果がなかったりします。そこで、会話場面で効果的に事の次第を説明し、災難そのものは、「録音」によって表現する、など工夫します。

「録音」つまり、大きな音に、大勢の悲鳴、怒号、助けを呼ぶ声などを重ねるのです。けんか、火事が、あっちの方で起こっている・・・という時なども、この手を使います。(袖で声を出す時もあります)。

これらの録音は、稽古中に、舞台か、稽古場で行われます。音響さんが、マイクを何本もセットして、ちょっと離れて俳優たちがマイクを囲みます。

合図で、一同

「逃げろ逃げろ〜!!」

「高潮だ〜!」(このあたりまでは、台本にあること多し)。そのあとは・・・

「きゃあ〜」「わぁ〜っ」「助けてくれ〜」「おっかぁ〜!」などなど、OKのサインが出るまで叫び続けます。

音に厚みが足りない時は、出演者以外の俳優、演出部員まで総動員で、叫びます。何しろ、その後、何十ステージも使われることが多いのですから、妥協はできません。録り直しも多々あります。

再々演の演目ともなると、10何年も前に録音された「がやがやわいわいきゃ〜」が、使われることもあります。そうなると、すでにお会いしたことのない先輩の声が入っていたりします。

「この『逃げろ逃げろ』って誰の声ですか?」

「え〜わかんないのか?○○さんだよ。ああ、もう知らない世代だよな〜ええとこの人は・・」という会話が交わされることもあります。

色々な事情で俳優をやめられた先輩の、なつかしい声を、録音の中に発見したりすると、印象的だった役の姿が、眼間(まなかい)によぎります。

 座を去りし、俳優(わざおぎ)の声、ざわめきの、中に探して、ふと眼を閉じぬ

・・・説明がなかったらまったく意味不明の歌ですね。これを、説明なしでもわかるように、5・7・5・77に詠めたら、立派な歌人になれるかしらん?いやいや無理ですね。(あ、何年も前の自分の声を録音の中に見つけて、何じゃこりゃ、このヒドイ発声!げげげ・・・と思うことも、もちろんあります。)

追加の歌=自らの、若き日の声、喧噪の、中に見つけてそのけたたましさに泣きて三歩歩めず、字余り。m(__)mm(__)m

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お蔦ぁ!

お蔦ぁ!

前前回の、「婦系図」湯島の境内のお話、一般常識かと思っていたら,意外に知らない若者が多いのですね。(ショック(T_T))。

怒られるのを承知で、ものすごく、かいつまんで言うと、こんな場面です。

芸者をやめたお蔦さんは、大好きな、主税(ちから)さんと、仲良く暮らしています。

が、主税さんの将来を案じる、主税さんの恩人「先生」は『別れろ』と命令します。

恋人と恩人の間で板挟みになって、悩み抜いた主税さんは、とうとう死んだ気になって、(たしか、本人がそんなようなことを言ってます)『俺と切れてくれ!』と、湯島の境内で打ち明けます。

…とまあ、現代人でフェミニストの佐之育からすると、まことに理不尽に思われる展開です。

「なんだとォ?!お蔦さん、そんな男やめとけ」と思いつつも、名優の名演技に引き込まれ、お蔦さんにすっかり感情移入、「切通し(通りの名)を通って帰るんですねぇ」の台詞の頃には、へとへとうるうるになっています。


だって可哀想なんですもん。

古今東西、名作、と呼ばれる作品に、繰り返し現れる、展開ですな。
「椿姫」では、「別れろ!」と言うのが父親だったり、「舞姫」では、お友達か上司でしたっけか?

ともかく、ヒロインは、悲しみのあまりに、肺病かなにかになってしまい、男やら先生やらが後悔して駆けつけた頃には、手遅れになっているのですよ!

このテの舞台に接する度に、他愛なくうるうるしつつも、朋輩芸者かなにかの役で、舞台に飛び出して、「やいやい、今頃になって、太平楽をぬかすんじゃナイヤイ!同情するなら医療費を出しやがれ!」と啖呵を切りたくてたまらない佐之育でした。

…って一体全体、何が言いたかったのか、さっぱりわかりませんが、写真の梅は、湯島の梅ですm(__)m。そして、婦系図も、椿姫も、舞姫も傑作です(o^-^o)。

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街ブタ

街ブタ

ブタモチーフ好きの、佐之育は、街を歩いている時でも、ブタは見逃しません。
今日も、お肉屋さんの看板の中に、味のあるブタさんを発見しました。かなりイイ感じです。

ちなみに、ブタが主人公の絵本では、「こぶたのまーち」がお気に入りです。

プレッシャーに弱い、こぶた、るーが、それを乗り越えて、素晴らしい演奏(ラッパ)をする、というお話です。なかなか身につまされる内容です。

先日インターネットで入手した、すでに絶版の絵本「たべるトンちゃん」は、かなりシュールなお話です。
あらゆるものを食べに食べた、トンちゃんというぶたさんが、おしまいは、トンカツ屋のトラックに乗せられて、手を振りつつ去っていく…という衝撃のラストです。初版は昭和12年の絵本の復刻版です。

「ドリトル先生」シリーズ(動物語を解するお医者さんと、動物ファミリーのお話)には、ガブガブ、という名前のブタが、ファミリーの一匹として登場します。

どのブタさんも、個性的で、もどかしく、なさけなく、食いしん坊な愛すべき奴らです。でも、本人、でなく本ブタは、一生懸命おのれの道に邁進してるのですヨ。
さふいふ風に生きたいものですね…

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切通しを通って・・・

絶対合格!

所用あって、お茶の水駅界隈を歩いている時、かの有名な、「湯島天神」に遭遇いたしました。

そうです、泉鏡花原作の名舞台「婦系図(おんなけいず)」の舞台です。

お蔦、主税(ちから)のような悲しげなカップルはおらず、あたりは満開の梅を愛でる人々、合格祈願に詣でた若人でいっぱいです。

合格祈願の絵馬、お礼参りのだるま柄の絵馬(これも絵馬と言うのだろうか?)が、たわわに下げられています。

有名大学がひしめく(東大まで徒歩10分)地域だけあって、絵馬に記された志望校もかなり強気(?)なものが目立ちます。

【 東○大学・慶○大学・早稲○大学に合格しますように・・・】

ううむ、す、すごい。

中には、【妹が、武蔵○美大か、多○美大か、東京芸○大学に合格しますように】という、妹思いの兄さんの代参(代わりにお参りすること)もあります。うるうる、倍率が一番高そうなとこをおしまいに書く奥ゆかしさ・・・きっと全部合格しますよ!

ちょっと心配な、堅田君(仮名)。【○○北高校、絶体合格!!】。勢いのある字で、がつんと書いてあります。

(うんうん、がんばれや!)と思いつつ、何か違うような・・・あれあれ、堅田君、ゼッタイの「たい」は、体、ではなく「対」、たい!(いきなり九州弁)。

 ある意味、絶対より、体を張った感じがして、佐之育は好きだけれど、国語の試験では「対」にしないと、絶・体・絶・命、じゃぞ。

 しかし、しばらく気がつかなかった私も私だョ・・・。こんな、漢字を忘れた佐之育ですが、「再春菘種蒔」を(またくるはるすずなのたねまき)と読むことは出来るようになりましたぞ。(別名、舌出し三番、という舞踊演目名です)。あ、これは試験には出ないから、受験生諸君はおぼえなくていいですよ。

(でも、「未曽有の危機の渦中」、くらいは読めたほうが、将来苦労しないでしょうね。)

変わりやすい気候の中、受験戦争渦中の皆さん、体にだけは気を付けて、未曾有の試練(大げさ?)を乗り切って下さいm(__)m。

政治経済、かなり問題ありの日本ですが、とりあえず、「先生」とやらの命令でお蔦と主税が引き裂かれるような悲劇は、少なくなったこの世の中です。受かっても落ちても何とかなりますって!(「蛍雪時代」はかなり記憶の彼方に去り、無責任、ともとれる佐之育・発言でした。ともあれ、末は、博士や大臣になりたい人は、世のため人のために勉強を頑張ってくださいねm(__)m。)。

絶対合格!

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工事終了です

 プロバイダーに電話をかけたり、何やかや奮闘努力した結果、とりあえずインターネットを【このまま使っていればよい状態】にこぎつけました。m(__)m。

見た目はちっとも工事したようには見えませんが、デザインも気に入っていますので、しばらくこのままにしておこうかと存じます。(*^_^*)

昨日あたりから、不気味なくらいの暖かさです。このまま春になるのでしょうか?「さんしょう太夫」の稽古は、浴衣が基本なので、それはそれでありがたいのですが、地球的観点、白クマ的観点から見たら、よろしくないのでは・・・などと、つらつら考える春(?)の宵でした。

花粉症仲間(佐之育、少々花粉症気味)には厳しい季節の到来です!マスクと薬と、あきらめで乗り切りましょう!

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ご迷惑をおかけしておりますm(__) m

ご迷惑をおかけしておりますm(__)<br />
 m

プロバイダからの、お達しにより、接続先の再設定をしなければならないことになりました。

このテのことがスムーズに運んだためしがありませんので、しばらく、更新が滞るやもしれません(-_-;)。
来週(?)お会いできますように…

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禍福は糾える縄のごとし(使ってみたい日本語)

禍福は糾える…

 先日、首が回らなくなりました。いえ、衣裳道楽で借金がかさんだ訳ではありません。本当に回らなくなったのです。

重めのかつらをかけて、踊ったり、はねたりすることは、かなり、首への負荷がかかるようです。お医者さまに診ていただいたところ、使いすぎによる、ねんざ状態のようでした。

その他、はかばかしくないことどもを、一気にはらおうと、今年の豆まきは、かなり景気よく、まかせて頂きました。武蔵野市にある八幡神社で、おはらいをしていただき、裃をお借りしての、本格派です。

毎年、深大寺の豆まき、八幡神社の豆まきには、座の俳優が何人か参加させて頂きます。(初参加の佐之育は、八幡様でした)。気合を入れて、色無地の着物で出かけました。(*^_^*)。

「鬼は外×3、福は内×3」です。男女大勢で賑やかにまく豆を拾おうと、境内には、善男善女が一杯です。

佐之育も元気にまきました(首のことは忘れて)。でも、本当は、「鬼は外」は、ちょっぴり控え目に叫びました。

古今東西、人間様は、自分に都合の悪いモノ、異質の何か、を「鬼」と思いこんで、はらいよけてしまいがちです。(「鬼教官」だと嫌っていた人が、後あと、「いい先生だったなぁ」なんてことにならないともかぎりませんからね。)全部追い払うのは考えものですな。

「福」にしても、ちょっぴり「禍(不幸)」が混ざっていないと、「福」として認識できないのではないかしらん。

【言葉は沈黙に、光は闇に、生は死の中にこそあるものなれ】(アーシュラ・K・ル=グウィン作、ゲド戦記Ⅰより) と申しますから。

おやおや、今日は、いよいよ悟りの境地か!佐之育あらため、塞翁(さいおう)と呼んでくださりませ。(例の、【塞翁が馬】の、悟ったおじさんですよ!)

【禍福(かふく)はあざなえる縄のごとし】、は、受験に出るかもしれませんから、受験生諸君は、辞書でチェックしましょう!

追伸、写真2は、一つ紋入りの色無地の着物に入れてもらった、洒落紋です。
禍福は糾える…

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200号記事となりました

早いもので、このブログ「佐之育の俳優日記」も、200回目の投稿となりました。

2008年の5月に始めて、200回、なかなかの更新頻度ではないでしょうか?

(「俳優日記」の題名にしたのに、舞台の仕事がなかったら、体裁が悪いな~・・・)との、当初の心配をよそに、 「怒る富士」「銃口」「さんしょう太夫」「出雲の阿国」、と、なかなかの密度で仕事をさせていただき、感謝、感謝です。

当初、一日7人くらい(しかも全員毎日会う人)だったお客様も、最近は倍増(つまり15人くらい?)いたしました。(*^_^*)。

地方の前進座ファンの方から、「ブログ見てますよ」の声を頂くこともあります。m(__)m。その度に「えっ!?!わあ、すいません、なんかもう・・・」と、あの記事やら、この文章やらが頭をよぎって、あやまってしまうシャイな(自分で言うなョ)佐之育でした。

これからも、『抜群に世のため人のためにはならないけれど、くすっと笑え、時々しみじみする』ブログをめざして、のんびり更新していきたいと存じます。

お目まだるき点、数々ございましょうが、鷹揚に御見物の程、一重にお願い申し上げたてまつりまするm(__)m(歌舞伎の口上風に、読み上げているつもり。10年くらいしたら、このブログも、音入りになっているかもしれませんね)。

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脱力したい方のみお読みください

 S: キング牧師も、チェ・ゲバラも、同じ年齢で、亡くなりました。いくつでしょう?

 A: 52歳くらいかな?

 S: ブブーッ。39歳ですよ、39。

 A: ふうん。

 S: あれあれ、近頃、お腹、貫禄出てますねぇ。腹布団かなんか、入れているんですか?

   (着物の着姿をキメるために。)

 A: うんにや。全部自前。

 S: うわ、だいぶきてますね~

 A: そう。ちぇっ!・ジバラ(自腹)   

 S: ・・・・・・・・・・・

 おやじギャグ好きの佐之育も、おもわずたじろぐ脱力系・・・。でも、下っ腹は、多少貫禄があったほうが、着物姿は決まります。

小太りの方が、長生き、というデータもあるそうですから、いましばらく、あまり汲々とせずに暮らしていこうと存じます。

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